クリスマスのお話「クリスマスの赤いお花 ポインセチアについてあれこれ」クリスマスに贈る花2024年

クリスマスには花をプレゼント

クリスマスのお話
クリスマスの赤いお花 ポインセチアについてあれこれ

現在、2024年12月のクリスマスに向けて特集を企画中です。2024年のクリスマス特集をお楽しみに!

赤と緑のクリスマスらしいカラーに、華やかな花姿。クリスマスといえばポインセチアを思い浮かべる方も多いでしょう。日本はもちろん、ヨーロッパをはじめとした他の国々でも、ポインセチアは「クリスマスの花」として古くから親しまれています。
クリスマスに欠かせないポインセチアについて、その生態や歴史、育て方のポイントなどをご紹介します。

メキシコで親しまれてきたポインセチア

クリスマスの赤いお花 ポインセチアについてあれこれ

ポインセチアの原産国はメキシコ。メキシコではとても古くから親しまれているポピュラーな花で、先住民族のインディアンたちは鑑賞用ではなく茎を切ったときに出る白い液を解熱剤などの薬用に使っていました。
現在ではクリスマスのデコレーションに欠かせない花。欧米では別名「クリスマスフラワー」と呼ばれています。また、ポインセチアの輝くような色は「清純」のシンボルともされています。

「ポインセチア」という名前の由来は?

ポインセチアの語源は、あるメキシコ公使の名前に由来しています。
アメリカ合衆国初代駐メキシコ公使のポインセット氏は、メキシコ南部の街タスコに咲いていた真っ赤なポインセチアに魅了され、アメリカの自宅に持ち帰りました。才能ある植物学者でもあったポインセット氏は、自分の温室にポインセチアを植えただけでなく、植物園や園芸仲間ヘもポインセチアを提供しました。もしもポインセット氏がポインセチアを自分だけのものにしていたら、ポインセチアが現在のように有名になることはなかったのではないでしょうか。こうしてポインセチアは徐々に世界中へと広がったのです。
日本に持ち込まれたのは明治時代。赤ら顔の大酒飲みで知られる伝説の生き物「猩々(しょうじょう)」に似ていることから、「猩々木(しょうじょうぼく)」と呼ばれていました。

ポインセチアにはさまざまな品種があります

ポインセチアはさまざまな品種改良が行われており、赤のほか、現在ではピンクや白のポインセチアもあります。赤バラのように華やかな「ウィンターローズ」、ピンク色が愛らしい「プリンセチア」、ホワイトクリスマスを思わせる白い「レモンスノー」など、人気の品種が冬を彩ります。
ところで、ポインセチアの花のように見える部分は、実は花びらではないことをご存知でしょうか。花びらのような鮮やかな部分は、苞(ほう)と呼ばれる、つぼみを包んでいた葉です。実際のポインセチアの花は、苞の中央に集まっている小さな緑色の部分です。

ポインセチアの花言葉

ポインセチアの花言葉は、色によっても違います。たとえば赤いポインセチアの花言葉は「祝福する」「聖夜」「幸運を祈る」など。クリスマスにぴったりの、愛情深くロマンチックな花言葉を持っています。
また、ピンクのポインセチアは「思いやり」や「清純」、白のポインセチアは「慕われる人」「あなたの祝福を祈る」です。ご自分の気持ちを表すポインセチアや、プレゼントしたい相手に合う花言葉のポインセチアを選んでプレゼントしても素敵ですね。

ポインセチアの育て方・お手入れ方法

ポインセチアの育て方・お手入れ方法

そんなポインセチアの開花時期は11〜1月。まさにクリスマスシーズンに一番の見頃を迎えます。育て方や日頃のお手入れ次第でより美しく、そしてより長く楽しめるので、ぜひポイントを覚えておきましょう。
以下に、ポインセチアを長く美しく楽しむためのコツをまとめました。

【置き場所】

ポインセチアは暖かいメキシコが原産なので、寒さに強くありません。冬は日当たりの良い室内に置きましょう。夜間は、温度が下がりにくい場所がおすすめです。室温が5度を下回ると葉が黄色く変色して落葉するので注意してください。また、暖房の風が直接当たるような場所も避けましょう。

【水やり】

4〜10月の生育期間中は、土表面が乾いてからたっぷりとあげましょう。冬は生育が鈍るので控えめで大丈夫です。また、根の傷みを防ぐため、冬は天気が良い日の午前中にあげるのがおすすめです。

【肥料】

緩効性の固形肥料をあげましょう。冬は2ヶ月に1回程度、冬以外(5月〜1月)は1ヶ月に1回程度が目安です。

【花が咲き終わったら】

きちんと管理をしてあげれば、4月頃まで美しい赤色の苞(ほう)が楽しめます。枯れた葉は摘み取りましょう。また、春になって霜の心配がなくなったら、外に出して日光に十分当ててあげましょう。

【剪定・整枝】

剪定は5月頃に行います。その後新しい枝が十分に伸びたら、好みの大きさに形を整えましょう。この作業は「短日処理(※)」の3週間前までに済ませるのがポイントです。
※短日処理とは?
日当たりを制限し、暗い時間を長くすることで開花を促すことを「短日処理」といいます。ポインセチアは、日照時間が短くなると花芽をつける短日植物。明るい室内では花芽がつかず苞(ほう)も赤くなりません。9月半ばになったら、鉢を室内へ移動しましょう。日中は日に当てて、17時〜翌朝7時ぐらいまでは鉢を段ボール箱などで覆って光を遮断します。この作業を1ヶ月ほど毎日続けると、花芽がついて苞(ほう)も色づき始めます。

【植え替え】

植え替えの時期は5月の中旬頃が目安。鉢の中で根がいっぱいになったら、ひと回り大きな鉢に移してあげましょう。

おわりに

クリスマスシーズンには街中でよく見かけるポインセチア。その花言葉や由来を知ることで、ポインセチアに対する興味や愛着がさらにわくのではないでしょうか。
今年のクリスマスシーズンには、大切な人へのクリスマスプレゼントにポインセチアを贈ったり、お部屋やお庭にポインセチアを飾ったりして、ポインセチアのある暮らしを楽しみましょう。