─クリスマスのお話「世界のクリスマスの習慣 ヨーロッパ編」クリスマスに贈る花2019年─

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クリスマスのお話
世界のクリスマスの習慣 ヨーロッパ編

現在、2019年のクリスマスに向けて特集を企画中です。2019年のクリスマス特集をお楽しみに!

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世界のクリスマスの習慣 ヨーロッパ編

世界のクリスマスの習慣 ヨーロッパ編

クリスマスは、世界中の人々が楽しみに待つ年に一度の大きなイベントです。
世界には、その国ならではという独自のクリスマスの習慣や過ごし方がたくさんありますが、もともとローマ帝国の国教化により広がりを見せたキリスト教の行事であるクリスマスも、やはりヨーロッパが本場です。そのためクリスマスの盛り上がりは世界最大規模。クリスマスの雰囲気を肌で感じようと、クリスマスの時期にヨーロッパへ旅行する方は少なくありません。
ヨーロッパの人々はどんな風にクリスマスを過ごすのでしょうか。代表的な習慣や過ごし方をご紹介します。

ヨーロッパのクリスマス期間

ヨーロッパにおけるクリスマスの時期は、アドベント(待降節・たいこうせつ)から始まります。アドベントとはキリスト降誕を待ち望む期間で、11月30日に最も近い日曜日からクリスマスイブまでの4週間にあたります。
この期間になると、ヨーロッパ各地でクリスマスマーケットが催され、クリスマスプレゼントやクリスマス飾り、食材などを買い求める人々で街は大賑わい。この時期からクリスマスのごちそうレシピを考えているという方もいらっしゃいます。
12月24日になると、多くの商店、会社、学校などは早じまいし、人々はクリスマスイブ(クリスマスの夜)を家や教会で迎えます。クリスマスマーケットも、24日で終了するところがほとんどです。キリスト教徒はクリスマスイブから教会に礼拝・ミサに出かけます。
翌日の25日はクリスマス当日。ほとんどの街が祝日で、人々は思い思いのクリスマスを過ごします。
25日の後、キリストが異邦人の前に顕現したことの記念日である1月6日の公現祭(こうげんさい)までクリスマスは続き、ツリーなどもそれまでは飾られたままとなります。

ヨーロッパでのクリスマスの一般的な習慣・過ごし方

ヨーロッパの多くの国では、クリスマス当日は家族そろって静かに過ごすことが習慣です。国によっては、親戚一同が集まりお祝いする、日本のお正月のような側面もあります。
日本と異なるのが子どもへのプレゼントの渡し方です。日本では、子どもたちが朝目覚めると枕元やベッドの周りに置かれたプレゼントを発見することが一般的ですが、ヨーロッパではクリスマスツリーの下にプレゼントが置かれます。子どもたちは、朝目覚めるとツリーに一目散に駆け寄ります。家庭によっては、家族がサンタクロースの振りをして直接手渡しすることもあるそうです。
また、クリスマスカードを贈り合うことも、日本における年賀はがきのように欠かせない習慣です。
クリスマスの本場ヨーロッパといっても、国によって習慣や過ごし方が異なります。いくつかの国のクリスマスを覗いてみましょう。

ドイツのクリスマスの習慣

ドイツはクリスマスマーケットの聖地と言っても過言ではありません。大小問わず、ほとんどの都市や街でクリスマスマーケットが開かれます。クリスマス当日よりも、クリスマスマーケットでの買い物を楽しみにしてるというドイツ人も珍しくなく、一年で最も経済効果が生まれる期間となります。
ドイツでは、12月6日は「聖ニコラウスの日」。サンタクロースではなく聖ニコラウスという聖人が、子供たちのためにお菓子やプレゼントを配ります。なお、24日にも「クリストキント」と呼ばれる天使がプレゼントを運んできます。ドイツの子どもたちは、2度もクリスマスプレゼントをもらえるのです。
24日の夜は家族と静かに過ごしたり、キリスト教徒は教会の礼拝・ミサに出かけます。25日になると、家族一同盛大にお祝いをし、ごちそうを食べます。ドイツでクリスマスによく食べられる料理と言えば、ソーセージや煮込みなどドイツ伝統料理が多く、七面鳥は一般的ではありません。また、ドイツのクリスマス菓子といえばシュトーレン。ドレスデンという都市の伝統菓子で、洋酒に漬け込んだドライフルーツやナッツをバター生地に練り込み、発酵させて焼き上げ、白い粉砂糖で覆ったものです。アドベントに各家庭で作り、クリスマスまでの間に一切れずつ食べていきます。近年は日本でも売られるようになってきました。

フランスのクリスマスの習慣

ドイツの隣国フランスでも、クリスマスマーケットが盛んです。フランス語では「マルシェ ド ノエル」と呼び、10月下旬から早くも準備が始まります。各地でさまざまなマーケットが開かれますが、ニースではクリスマスツリーの他に、この期間だけ巨大観覧車が設置され、お祭りムードを盛り上げます。
また、フランスのクリスマスイルミネーションの美しさには定評があります。クリスマスマーケットはもちろん、ストリートや百貨店、また一般のお宅の家や庭にも、美しいイルミネーションが飾り付けられます。
フランスでも、クリスマスは他のヨーロッパの国々同様に家族で過ごすことが一般的ですが、フランスならではの習慣もあります。それは「レヴェイヨン」と呼ばれるクリスマスイブのごちそうディナー。レヴェイヨンは「目が覚める」という意味で、夜通し食べたり飲んだりすることを表します。フランス人にとってこの日は格別。人々は思い思いに着飾ってクリスマス・レヴェイヨンに臨むと言います。
フランスでクリスマスのごちそうと言えば、フォアグラ、生ガキ、エスカルゴなどのフランス伝統料理です。また、シャポンと呼ばれる鶏がクリスマス最大のごちそうとなります。クリスマスの時期だけしか生産されず、また非常に高額なので、どの家庭でも食べられるわけではありませんが、フランスのクリスマスと言えばシャポンを想像する方が多いでしょう。
また、日本でもおなじみのブッシュドノエルというケーキが、デザートとして食卓にあがります。ブッシュとは「木、薪」という意味、ノエルはラテン語のnatalis「生誕」を由来に持つフランス語で、クリスマス時期を指します。
そして、フランスのクリスマスのお菓子でもうひとつ、忘れてはいけないのがガレット・デ・ロワ。ヨーロッパのクリスマスが終わる1月6日公現祭に食べるパイ菓子です。ロワはフランス語で「王様」を指しますが、同時にキリストを公現日に訪問・祝福した異邦人である「東方の三博士」もまたロワと称されます。そのため、1月6日に食べる習慣があるのでしょう。
ガレット・デ・ロワはパイ生地にたっぷりのアーモンドクリームを詰めて焼き上げたもので、家族で切り分けていただくのですが、中には「当たり」が入っているものがあります。「当たり」には、フェーブ(フランス語でソラマメ)と呼ばれる小さな人形が仕込まれており、フェーブが当たった人は、その日一日「王様(または女王様)」になることができます。 ガレットタイプだけでなく、フランス国内でも地域によってブリオッシュタイプがあったり、ドライフルーツやコニャックでアレンジしたりといったバリエーションが存在します。

イギリスのクリスマスの習慣

イギリスのクリスマスの習慣

イギリスでは、家族のみならず親戚一同でクリスマスをお祝いするのが習慣です。クリスマスのごちそうは、12月25日の13時頃からランチとしてみんなでいただきます。クリスマス料理はイギリス伝統の「ロースト」が基本で、七面鳥やガチョウなどを分け合います。そして、デザートにはクリスマスプディング。小麦粉とパン粉と卵、そしてたっぷりの砂糖を合わせた生地に洋酒で漬け込んだドライフルーツやナッツを入れた、ずっしりとした食べごたえ抜群のケーキです。
12月25日の15時からは、エリザベス女王によるクリスマスメッセージがテレビ中継され、多くのイギリス国民が耳を傾けます。
なお、イギリスのクリスマス時期でもう一つ重大なイベントは、12月26日のボクシングデー(プレゼントの箱「BOX」から由来)という、ウィンターセールの幕開けです。18世紀頃から始まったと言われるこのイベントは、クリスマスのお祝いの一環です。セールは1月まで続きますが、やはり初日のボクシングデーは別格。多くのイギリス人が買い物に出かけます。今ではイギリス以外の国でもボクシングデーが開催されていますが、本場イギリス人がこのセールにかける情熱は並大抵ではありません。年間を通しても、最も経済効果が見込まれる日だと言われています。

北欧のクリスマスの習慣

北欧(フィンランド、スウェーデン、デンマーク、ノルウェーなど)のクリスマスは、「ユール」と大きな関わりを持ちます。ユールとは古代北欧に住んでいたゲルマン民族、ヴァイキングの間で冬至の頃に行われていた祭りのこと。クリスマスは、このユールに由来する事柄が少なくありません。クリスマスツリーやクリスマスリースがその代表格に当たります。実際、今なお北欧の人々はクリスマスを「ユール」と呼ぶこともあります。
北欧の伝統として、クリスマスツリーには「ヒンメリ」や「トントゥ」と呼ばれる、ユール由来のオーナメントを飾り付けます。ヒンメリとは正八面体が基本となるオーナメント、トントゥは北欧の伝承でよく出てくる小人の妖精です。
また、ユールには北欧神話の神にあたる「オーディン」に豚肉料理を捧げたことから、クリスマスディナーは豚肉料理がメインとなります。

イタリアのクリスマスの習慣

南ヨーロッパにはキリスト教徒が多く、しかも敬虔なカトリック信者の割合が高いことから、クリスマスの行事を大切にしている方が多いといわれています。
とりわけ領国内にヴァチカン市国が存在するイタリアでは、24日の日没になるとほとんどのお店が閉まり、人々はミサに赴きます。ヴァチカン市国ではイブから25日にかけて大きなミサを催し、これに参加する国民も少なくありません。
このように、イタリアではクリスマスイブを迎えると一気に厳粛なムードが漂いますが、アドベントの期間は他国同様、イタリア人もクリスマス準備を大いに楽しみます。
この期間、イタリア人にとって欠かせないクリスマスの食べ物があります。それは、パネトーネ。「パネトーネ菌」を発酵させ、たっぷりのバターや砂糖、レーズンやオレンジピールにプラムなどのドライフルーツを混ぜて焼き上げられた、とてもリッチなパンの一種です。日持ちするのが特徴で、クリスマスまでの間、家族で食べたり友人知人に配ったりすることが習わしです。かつては各家庭で焼かれていましたが、パネトーネ菌は取り扱いが難しいこともあり、今ではパン屋やスーパーマーケットで購入する人も少なくありません。
そうして迎えた25日、26日は祝日となるので、家族が一緒に過ごしごちそうを囲みます。イタリアのクリスマス料理はやはりイタリア流。アンティパスト(前菜)から始まり、プリモピアットにあたるパスタ・ピッツァ、リゾット。そしてセコンドピアット(メイン料理)、ドルチェといった、イタリアンのフルコースを堪能することになります。
なお、イタリアではクリスマスイブにお肉を食べることは一般的ではありません。身体を清める意味合いから、魚や野菜料理をメインにいただきます。

まとめ

世界のクリスマスの習慣や過ごし方について、クリスマスの本場・ヨーロッパの国々をご紹介しました。国ごとにさまざまなクリスマスがありましたが、共通しているのは、どの国も信仰や人々のつながりを大切にし、各自のスタイルでクリスマスを楽しんでいる、ということでしょうか。
ヨーロッパをはじめ、世界のクリスマスにも目を向けてみて、お好きな楽しみ方を取り入れてみてもいいかもしれません。

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