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日頃の感謝の気持ちをお父さんに伝える日として広く親しまれている父の日。どんな花をお父さんに贈ろうか、何色の花を選べばよいのかなど、父の日のギフトにお悩みの方も多いのではないでしょうか。また、よく「父の日に贈る花といえば黄色いバラが定番」と言われますが、なぜなのでしょうか。
父の日の詳しい由来や、父の日のギフトになぜ黄色いバラが人気なのかといった豆知識、父の日におすすめの花と花言葉をご紹介します。
父の日は、6月の第3日曜日。父の日の発祥はアメリカです。ワシントン州スポケーンに暮らすソノラ・スマート・ドッド(Sonora Smart Dodd)という女性が、男手ひとつで自分を含む子ども6人を育ててくれた父親であるウィリアム・ジャクソン・スマート(William Jackson Smart)に感謝の気持ちを伝えたいと、教会の牧師に依頼して、父の誕生月の6月に礼拝をしてもらったことが、父の日誕生のきっかけになったとされています。
1861年、アメリカでは南北戦争が勃発し、父ウィリアムは戦地へ召集されました。その間、幼いソノラを含む6人のきょうだいは母とともにつつましく暮らします。やがて戦争が終わり、父は無事に帰ってきますが、ほどなくして母が亡くなります。その後、父は働きづめ、6人のきょうだいを男手ひとつで大切に育て上げました。
こうして、苦労を重ねながらも子どもたちのために頑張ってくれた父を偲ぶために、ソノラは1910年6月19日に故郷スポケーンで、最初の父の日の祝典を開きました。当時のアメリカではすでに「母の日」が浸透していたため、ソノラは「母の日のように父を尊ぶ日も必要だ」と牧師教会に嘆願したのです。それ以降、父の日は全世界に浸透していきました。
母の日に贈る花といえばカーネーションですが、父の日の花としては黄色いバラが日本では定番となっています。
しかし、アメリカで1910年に行われた最初の祝典のときには、YMCA(Young Men's Christian Association、キリスト青年教会)の青年たちが父を讃えるため、健在の父に感謝を贈る者は赤いバラ、亡くなった父に想いを馳せる者は白いバラを身につけたとされています。そう、アメリカでは黄色いバラが定番ではないのです。では、なぜ日本では父の日に黄色いバラを贈るようになったのでしょうか?
実は、日本で父の日に黄色いバラを贈ることが風習となったのは、1981年に設立された「日本ファーザーズ・デイ委員会」が主催した「イエローリボンキャンペーン」が関係していると言われています。このキャンペーンは「黄色いリボンでお父さんに贈り物をしよう」を主旨としたため、「黄色」という色がクローズアップされました。
黄色には、「幸せ」「富貴」「向上」「希望」「嬉しさ」「楽しさ」「暖かさ」「尊敬」といった意味合いがあります。こうしたことから、「イエローリボンキャンペーン」では、黄色が「家族の幸せを願う」「父を尊敬する」といった父の日のイメージカラーとして啓蒙され、バラを贈る風習と同化して、父の日には黄色いバラを贈ることが定番となったのです。
父の日に贈る花として人気の高い5種類の花と、それぞれの花言葉をご紹介していきます。どれも父の日のプレゼントとして魅力的な花ばかり。お父さんのお好きな花、お父さんに似合いそうな花はありますか?
前述のとおり「日本ファーザーズ・デイ委員会」が主催した「イエローリボンキャンペーン」の由来から、日本では父の日に贈る花として黄色いバラがよく知られています。バラ全般の花言葉としては「愛」「幸せ」「美しさ」「清新」といったものがありますが、黄色いバラには、それに加えて「献身」「可憐」「友情」といった花言葉もあります。
また、天国のお父さんへ捧げる父の日のプレゼントには、白いバラがよく選ばれています。白いバラには「心からの尊敬」「約束を守る」「清純」といった花言葉があります。
父の日に贈る花として人気なのが、この時季にちょうど旬を迎える夏の花・ヒマワリです。明るく元気な印象のヒマワリは、父の日に贈る花の中でもとくに人気があります。太陽に向かって力強く伸びる姿が、一家の大黒柱であるお父さんを彷彿とさせるからでしょうか。「お父さんにバラを贈るのはちょっと照れくさい」という方は、父の日にヒマワリをお贈りしてはいかがでしょう。
ヒマワリの花言葉には「愛慕」「敬慕」「熱愛」「輝き」「情熱」などがあります。お父さんを慕うという意味を含んでいるので、ヒマワリは父の日のプレゼントとしてふさわしい花だといえます。
また、ヒマワリといえば世界的な名画のモチーフとしても有名な花。花瓶に入れて書斎や食卓などに飾れば、まるで芸術的な絵画を置いたように華やかで美しく、プレゼントされたお父さんのうれしさもひとしおです。
気品ある豊かな香りのユリも、花がお好きなお父さんに喜ばれる父の日のギフトのひとつです。ユリにはさまざまな種類がありますが、特に大輪の花を咲かせる純白のカサブランカが有名です。花言葉は「壮大な美しさ」「雄大な愛」「威厳」。カサブランカはその堂々たる風格から「ユリの女王」とも呼ばれています。父の日に、お父さんにサプライズのギフトを贈りたいときにぴったりの花です。
その他、スカシユリやテッポウユリなどの品種も人気。とくにスカシユリは、ユリの中でも小ぶりでかわいらしい花弁をつけるのが特徴です。スカシユリは、花言葉も「子としての愛」「親想い」といった意味があり、父の日のギフトとしてもぴったりの花です。
日本にある蘭の種類は実に230種といわれています。たくさんの蘭の中でも、特にギフトとして人気があり、父の日のプレゼントとしてもよく選ばれている花がコチョウランです。コチョウランの花言葉は「あなたを愛する」「幸福がやってくる」「純粋」「清純」など。父の日に、お父さんに感謝と愛情を伝えるプレゼントとしてぴったりの花です。
また、コチョウランの花を楽しめる期間はおよそ1ヶ月〜3ヶ月。花の寿命が長くお手入れが簡単であることも、プレゼントとして選ばれる理由のひとつとなっています。父の日にコチョウランをプレゼントして、長いあいだ花を楽しんでいただきましょう。
明るく愛らしいガーベラも、父の日に贈る花として人気があります。ガーベラは形や色も豊富。流通している品種はなんと2,000種類以上とも言われています。お父さんのお好きな色のガーベラを探してみてはいかがでしょう。
ガーベラの花言葉には「常に前進する」「希望」といったものがあり、家族のために日々お仕事を頑張るお父さんに「いつもありがとう」の気持ちを伝えるのにふさわしい花です。世の中にはたくさんの花があり、それぞれ意味の込められた花言葉をもっています。普段はなかなか伝えられない言葉は、ぜひ花言葉に託してお父さんへプレゼントしましょう。
父の日の花といえば「黄色」のイメージがありますが、もちろん、黄色以外の色の花をお贈りしてもまったく構いません。お父さんのことを考え、お父さんがお好きな色、喜びそうな色、お父さんのイメージや雰囲気に合った色の花を選んで贈る、その気持ちこそが、父の日の一番のプレゼントです。
年に一度の父の日。お父さんに、父の日の花と一緒に「こだわりの逸品」をプレゼントしましょう。美味しいスイーツやおしゃれな生活雑貨、健康に気を遣ったグルメや飲料など、「父の日の花+ギフト」の組み合わせは、父の日のプレゼントとして広く親しまれています。花にプラスして贈られる心のこもったプレゼントに、お父さんの喜びもいっそう大きくなるはずです。