かがり火花、魔力を封じる花、病気を治す花、聖母の心臓、修道女の花、と多くの別名を持つシクラメンはヨーロッパで観賞用、ギフト用として不動の人気を誇る花。次から次に花を咲かせ、家の中を明るくし話題を提供することから、家族のきずなを深めてくれる花ともいわれています。

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シクラメンは花の少ない真冬に出回る代表的な鉢花。花の形から「かがり火花」という別名もあります。シクラメンの地下茎は球根のような形をしており、地中海沿岸の原産地ではそれを豚が好んで食べることから、他に「ブタノパン」や「ブタノマンジュウ」という別名もあります。

シクラメンについては、こんな言い伝えがあります。
その昔、古代イスラエルのソロモン王は、王冠に花のデザインを取り入れようと、さまざまな花の妖精に交渉しました。ところが、花の妖精たちからはことごとく断られてしまいます。そんな中、唯一承諾したのがシクラメンでした。王はシクラメンにとても感謝しました。すると、今まで上を向いていたシクラメンは、嬉しさと恥ずかしさのあまり下を向いてしまったそうです。それ以来、シクラメンはうつむいて咲くようになったといわれています。
シクラメンの花言葉は“はずかしがり、内気”。ソロモン王の前ではにかんだ内気で愛らしいシクラメンを表しているようです。