お歳暮・帰歳暮のお話 お歳暮・帰歳暮に贈るお花のプレゼント・ギフト特集2024年

お歳暮・帰歳暮に贈る花
現在、2024年のお歳暮に向けて特集を企画中です。2024年のお歳暮特集をお楽しみに!

お歳暮・帰歳暮のお話

冬の季語にもなっている日本の風物詩のひとつ、お歳暮。お世話になった方々へ向けて「今年も一年間ありがとうございました」「来年もどうぞよろしくお願いいたします」の気持ちを贈る行事です。また、年末年始に帰省できない方がご実家などに感謝を込めて贈る「帰歳暮」のギフトも人気です。
そんなお歳暮・帰歳暮について、贈る時期や贈り方のマナー、同じく年中行事であるお中元との違いなど、さまざまなお話をご紹介します。

お歳暮とは?

お歳暮・帰歳暮に贈る花 お歳暮・帰歳暮のお話

お歳暮は「歳の暮れ」という言葉の通り、年末に一年間の感謝を込めてお世話になった方々へ贈り物をする習慣です。「お世話になった方々」に決まりはありません。取引先や会社の上司、恩師、習い事の先生、また両親や親族など、感謝を伝えご挨拶をしたい方に贈るものです。
お歳暮の由来は諸説ありますが、もともと日本に根付いていた「御霊(みたま)祭り」が起源ではないかと言われています。
御霊祭りとは、盆と正月にご先祖様を偲び、冥福を祈るための祭礼でした。子孫や氏子は飲食物を持ち寄り、共同飲食としていましたが、これが年末の贈答習慣へと繋がったようです。
その後、江戸時代の商人が「取引先への年末の挨拶回り」として広めたことや、長屋の店子(たなこ)が大家への感謝の気持ちとして贈るようになったことなどから、お歳暮は庶民の間で定着していきました。
なお、正式には「お歳暮」は「歳暮周り」と呼ばれる挨拶回りの際の贈り物のことを指します。ただし近年では、企業間の挨拶回りなどを除き、お店や自宅から宅配などでお贈りすることがほとんどです。

帰歳暮とは?

さまざまな事情により年末年始の帰省が難しい方が、故郷の家族や離れて暮らす親戚に感謝の気持ちを伝えたいとお贈りするのが、帰省+お歳暮という意味の「帰歳暮」です。帰歳暮は近しい方に贈るものなので、お贈り先様のお好みに合わせた自由なギフトを選ばれる方が多いようです。
「いつもありがとう」「早く会いたいね」「体に気をつけて、楽しい年末年始を」など、さまざまなメッセージを添えて。年末という節目に、お花に思いを託して「帰歳暮」をお贈りしましょう。

お歳暮・帰歳暮とお中元との違い

夏のご挨拶であるお中元もまた、感謝の気持ちを伝え贈り物をする習慣です。そのためお歳暮と似たものと捉えられがちですが、お歳暮とお中元にはいくつかの違いがあります。
お中元は江戸時代に人々の間に定着した風習で、その由来は古代中国から伝わった「道教」にあるという説が有力です。道教において祭られている三人の神様のうち、7月15日の「中元」は「罪を許す」といわれる神・慈悲神様の誕生日にあたります。これと同時期の「お盆」が融合し、この時期に親類やお世話になった人々の家を供物を持って訪ねる風習が、現代の「お中元」の始まりではないかと言われています。
また、お中元は、半年という節目の挨拶として、夏の時期に行われます。これに対してお歳暮は冬、一年間お世話になった感謝をするものです。
さらに、お中元を贈る時期は、お歳暮以上に地域差があります。東日本では新暦の7月初旬から15日までにお中元を贈るところが多いですが、西日本では旧暦を基準に8月初旬から15日までとする地域が多くみられます。一方、北海道や北陸などでは東日本式と7月15日から8月15日までの一か月式が混在していたり、沖縄・奄美では旧盆にあたる3日間(旧暦7月13日から7月15日まで)にお中元をお贈りしたりと、あまり統一されていません。
なお、お歳暮はお中元よりも大切な行事と位置づけられています。そのため、お中元をお贈りしたお相手には必ずお歳暮も贈ることがしきたりです。どちらか片方だけ贈りたい場合は、お歳暮を優先します。
お歳暮の品物はお中元と同額か、少し高額なもので、内容を変えて贈りましょう。基本的にはどちらも季節のものをお贈りします。

お歳暮を贈る時期

古来より、12月13日が「正月事始め(しょうがつことはじめ)」にあたり、お正月の準備を始めるのにふさわしい日とされてきました。古代中国から伝わる天文学では、この日が「鬼宿日(きしゅくじつ)」すなわち「鬼が帰る日」とされ、万事において縁起の良い日であるからです。お歳暮を贈るのは、正式にはこの「正月事始め」の日とも言われていますが、現在では12月上旬から12月25日頃までに贈ることが一般的です。
近年では、百貨店やショップなどが11月からお歳暮商戦を始めることが多く、早め早めとなる傾向にあります。特に関東では、11月下旬からお歳暮をお贈りするケースも見られますが、特別な場合を除き、お歳暮をお贈りする時期は一般的な12月中旬を目途にすると良いでしょう。

お歳暮が遅れてしまったとき

お歳暮の時期を逸してしまい、年末の忙しい時期になってしまった。あるいは年始になってしまった。そんな時は先方に一言電話か手紙でお詫びを入れ、正月に「お年賀」としてお贈りしましょう。この場合は松の内までにお相手に届くように手配します。松の内にも地域差がありますが、一般的には1月7日までを指すことが多いです。
どうしても今年中に感謝を伝えたいという場合は、やはり先方に断り、了承を得られればお歳暮として年内に届くようにお贈りしましょう。なお、生ものや日持ちが心配な物は、お正月に食べてもらうためにもお歳暮ではなくお年賀にして贈っても失礼にあたりません。ただし、年末年始は自宅を空ける方も多くなるので、事前にお相手の予定や希望配送日時を確認しておきましょう。 松の内にも間に合わなかった場合は、立春(2月上旬頃)までに「寒中御見舞」としてお贈りしましょう。

お歳暮の相場

両親や親族、知人であれば3,000円〜4,000円、会社の上司や取引先なら5,000円〜、仲人や恩師など特別に気持ちを込めたい方へは10,000円〜が一般的な相場です。お歳暮の品を選ぶ際の目安のひとつとしましょう。

のしと表書き

お歳暮をお贈りする際は、のし付き、水引は紅白の蝶結びを使いましょう。近年では環境保護の観点から、短冊形ののし紙を品物にそのまま貼る場合もあります。なお、品物が生ものの場合、のしは付けません。のしは干しアワビを模したもので、かつて縁起の良い供物であった生鮮食品の代用として付けられました。生もののギフトにのしを付けると重複となってしまうため、付けないことが一般的です。
表書きは上段に「御歳暮」、下段にやや小さめに送り主の姓名を記します。連名で贈る場合は、右側から目上の方の名前を記していきます。基本的には連名は三人までで、それを超える場合は代表者の名前を中央に記し、その左下に「他一同」の文言を入れましょう。社名や団体名は名前の右上に小さくしたためます。ボールペンや鉛筆ではなく、濃い色の墨を使った筆、あるいは筆ペンを用いることが正式です。

お歳暮を贈る時に気を付けたいこと

一度贈ったら贈り続ける

お中元にも言えることですが、一度お歳暮をお贈りしたお相手には、その後も毎年贈り続けることがマナーです。もし一度きりにしたいのであれば、表書きを「御礼」「感謝」などとし、お歳暮として贈らないようにしましょう。
また、これまで贈っていたお歳暮を取りやめる場合でも、その後も年賀状や寒中見舞いなどをお贈りして、季節のご挨拶は欠かさないようにしましょう。

お相手が喪中の場合

喪中のお相手にお歳暮を贈っても問題ありません。お歳暮はお祝い事ではなく、感謝や挨拶の気持ちを表現するための行事だからです。ただし四十九日が明けていなかったり、ご自身が気になったりするような場合は、「寒中御伺」「寒中御見舞」として、時期をずらしてお贈りすると良いでしょう。その場合は紅白水引とのしは付けず、白無地の奉書紙で包むようにしましょう。

挨拶状またはメッセージを添えてお贈りする

日頃の感謝と、お相手への気遣いが感じられるようなメッセージを添えてお贈りすると喜んでいただけます。上司や恩師など目上の人には、はがきやメッセージカードではなく封書にするとより丁寧です。

企業や団体によっては贈答禁止としているところも

近年、コンプライアンス(法令順守)の観点や虚礼廃止の一環から、贈答物を禁じる企業が増えてきました。また、議員や政治家、公務員などは「収賄」に当たるとして、やはりお歳暮含む贈答物が禁止されています。仕事関係の取引先などには、事前にお歳暮を贈っても大丈夫かどうか確認をしておくと安心です。

お歳暮には花のギフトがおすすめ

一年の締めくくりを大切に考える日本ならではの風習、お歳暮。「相手を想い、心を届ける美しい風習」にふさわしいのは、やはり花のギフトです。
ギフトの定番・アレンジメントはもちろん、長持ちする季節の花鉢や蘭の鉢物などをお贈りすると喜ばれます。鉢植えであれば、花の種類によっては正月明けまで楽しんでいただけるかもしれません。
また12月は大掃除などでおうちの中も何かと慌ただしくなるもの。お手入れのいらないプリザーブドフラワーなども、お歳暮のギフトとしておすすめです。