お墓参りのときや仏壇などにお供えする花のことを「仏花(ぶっか)」と呼びます。その中で、お盆の時期に盆棚(精霊棚)にお供えする花を特に「盆花(ぼんばな)」と呼ぶこともあります。
盆花にはご先祖様が宿るとも言われており、お盆には欠かせない供物のひとつです。仏花・盆花というと、決まり事などを難しく考えてしまうかもしれませんが、実は仏花や盆花というのは基本的には“その季節の盛りの花(時花)”を選べばよいものです。
昔のお盆では、先祖の霊は山に住むという考えから、人々はお盆の前に山へ入ってその季節の花を用意したと言われています。
仏花や盆花としてよく使われるのが菊の花です。
菊の花は、平安時代から漢方などでも優れた薬効をもつ薬草として重宝され、また観賞用としても広く親しまれてきました。和歌などにおいても盛んに引用され、天皇家の菊花紋として崇高なイメージも持っています。このように、日本人に長い間親しまれてきた菊の花が、仏花として自然と多く使われるようになったと言われています。
また、菊は花が長持ちで、枯れるときも花びらがあまり散らないため周囲を汚しにくいといったことも、仏花として選ばれやすい理由だといえます。
そして菊の花にはもうひとつ、日本で仏花として使われるようになった由来としてよく挙げられる説があります。それは、ポーランドやフランス、クロアチアといったヨーロッパ圏の一部の国においてお墓参りのときに白い菊が使われる風習があったため、日本でもその影響を受けてお葬式での献花やお供え花などに使われるようになったという説です。
同じ地域の中でも風習が違う場合もあるため一概にはいえませんが、ご供花は一般的に「海に近い地域は華やかな色合い、山に近い地域は控えめな色合い」という傾向があるようです。
菊以外の花では、盆の時期に咲く花や秋の花などがよく盆花とされます。中でも一般的な花は、夏に赤紫の花を咲かせるミソハギです。
お盆・初盆のお供え花 キキョウ、ヤマユリ、女郎花(おみなえし)、撫子(なでしこ)などの特定の花が「盆花」と呼ばれることも。また、地域によってご供花に使われる花がある程度決まっている場合もあります。京都や長崎のハス、広島県尾道のハギ、センニチコウなどがそうです。
盆棚や仏前にほおずきを飾る地域や、ハスの葉に少量の水を垂らしたものをお供えするところもあります。このハスの葉に垂らした水のことを「閼伽(あか)」と呼び、仏教では供養のために使う水が「閼伽」で、穢れを祓う水とされています。
生花を使うことの多い盆花ですが、北関東の一部などでは、金銀の紙で作られた造花の盆花をお供えする地域もあります。
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