ヒンドゥー教や仏教など、アジアで発展した宗教と深いつながりを持つ蓮。原産国とされるインドをはじめ、ベトナム、スリランカの国花です。名前の由来は、花托（茎の先の花を支えるところ）の形状から「ハチス（蜂巣）」が転じて「ハス」となったのだとか。開花した蓮を上から見ると、なるほど蜂の巣によく似ています。レンコンの断面を思わせる形でもありますね。ちなみにレンコン（＝蓮根）は蓮の地下茎です。
日本の蓮というと「大賀ハス」が有名。1951年に千葉県で発掘された落合遺跡からハスの実が見つかり、翌年大輪の花を咲かることに成功しました。何と2000年以上も前の実だというから驚きです。発掘から開花に導いた博士の名をとって大賀ハスと名づけられ、今や世界各地で美しい花を咲かせているそうです。